懲戒H(懲戒解雇の懲戒事由)

第56条(懲戒の事由)

2  従業員が次のいずれかに該当するときは、懲戒解雇とする。この場合において、行政官庁の認定を受けたときは、労働基準法第20条に規定する予告手当は支給しない。ただし、平素の服務態度その他情状によっては、第42条に定める普通解雇又は減給若しくは出勤停止とすることがある。
 (1) 重要な経歴を詐称して雇用されたとき
 (2) 正当な理由なく、無断欠勤○日以上に及び、出勤の督促に応じなかったとき
 (3) 正当な理由なく無断でしばしば遅刻、早退又は欠勤を繰り返し、○回にわたって注意を受けても改めなかったとき
 (4) 正当な理由なく、しばしば業務上の指示・命令に従わなかったとき
 (5) 故意又は重大な過失により会社に重大な損害を与えたとき
 (6) 会社内において刑法その他刑罰法規の各規定に違反する行為を行い、その犯罪事実が明らかとなったとき(当該行為が軽微な違反である場合を除く。)
 (7) 素行不良で著しく会社内の秩序又は風紀を乱したとき
 (8) 数回にわたり懲戒を受けたにもかかわらず、なお、勤務態度等に関し、改善の見込みがないと認められたとき
 (9) 相手方の望まない性的言動により、円滑な職務遂行を妨げたり、職場の環境を悪化させ、又はその性的言動に対する相手方の対応によって、一定の不利益を与えるような行為を行ったとき
 (10) 許可なく職務以外の目的で会社の施設、物品等を使用したとき
 (11) 職務上の地位を利用して私利を図り、又は取引先等より不当な金品を受け、若しくは求め、又は供応を受けたとき
 (12) 私生活上の非違行為や会社に対する誹謗中傷等によって会社の名誉信用を傷つけ、業務に重大な悪影響を及ぼすような行為があったとき
 (13) 会社の業務上重要な秘密を外部に漏洩して会社に損害を与え、又は業務の正常な運営を阻害したとき
 (14) その他前各号に準ずる程度の不適切な行為があったとき
3 第2項の規定による従業員の懲戒解雇に際し、当該従業員から請求のあった場合は、懲戒解雇の理由を記載した証明書を交付する。

 

チェックポイント

【懲戒解雇の懲戒事由は他の懲戒事由とは分けておく!】

懲戒事由を就業規則で明記しておくことは

全ての懲戒の種類について共通です。

 

ただし、

ひらめき「懲戒解雇(または諭旨退職)」という処分は

懲戒処分の中でも非常に“重い処分”になるので、

その根拠をより明確にするために

他の懲戒処分とは「別に」懲戒事由を定めておきましょう

 

その他、

◇具体的にその内容・程度を定めておくこと

◇最後には必ず「その他・・・これに準ずる行為」という条文を入れておくこと

これらは、他の懲戒事由の場合と同じです。

 

 

【処分を軽減する規定】

懲戒処分を行う場合には、

就業規則で事前に定めた内容に乗っ取って

会社が判断することになります。

 

しかし、同じ懲戒事由に該当した場合でも、

これまでの勤務態度や貢献度が違えば、

自ずとその処分の程度が変わってくることが考えられます。

 

懲戒が認められる条件として

「平等であること」というポイントがありました。

これは 

“個人的に気に入らないから処分を重くする”

というようなことは平等性を欠くのでダメ

ということであって、

勤務態度や貢献度を考慮して処分を軽くする

ことまで全く認めないという趣旨ではありません

 

ですから、同じ行為を行った場合にも

勤務態度や貢献度等によって

最終的な処分が軽減される事がある

ということを明記しておきましょう。

 

ただし、この処分の軽減も、

あまり主観的に使うと「平等性を欠く」ことになり、

従業員の信頼を失うことになりかねません

運用するときには十分注意しましょう。