災害補償

第52条(災害補償)
従業員が業務上の事由又は通勤により負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合は、労働基準法及び労働者災害補償保険法に定めるところにより災害補償を行う。

 

チェックポイント

【災害補償ってなに?】

災害補償とは、労働者が業務上で災害を被った場合、

会社がその補償を行うものです。

労働基準法にその定めがあるので、必ず行わなくてはなりません。

・療養補償

・休業補償

・傷害補償

・遺族補償

・葬祭料

・打切補償

これらの補償義務をカバーするために、

労災(労働者災害補償保険法)があるんですね。

 

【労災が給付された場合について】

災害補償のカバーをするのが労災なので、

労災が支給されたのであれば災害補償を別途行う必要はありません。

ただし、それが従業員にしっかり伝わっていないと、

従業員は「会社からの災害補償と労災は別物」と

勘違いしてしまうケースが考えられます。

 

ひらめき「労災の給付が行われた場合には、

その給付が行われた限度において災害補償をおこなったものとする」

ということを明記しておきましょう。

 

 

【通勤労災には注意】

サンプルの条文にも何気なく入っている「通勤」という言葉には要注意。

 

ひらめき法律の災害補償義務があるのはあくまでも「業務上」の事故であり、

いわゆる「通勤時」の事故(通勤労災)は対象になっていません。

 

通勤労災が認められるためには

一定の条件をクリアしていることが条件になっています。

従業員が「通勤中のケガです」と言っても、

労災が支給されないことがあるわけです。

 

ですから、サンプル条文のような記載だと

「通勤途中にケガしたら、労災、または会社から災害補償が受けられる」

という解釈もできてしまうんです!

 

「通勤労災が認められれば労災が支給される」ということは

国で定められたルール。

就業規則に記載する必要はありませんので、

安易に「通勤」というキーワードを入れないように注意しましょう。

 

 

【労災上乗せ補償とは】

業務上の事故について、労災がカバーしてくれるとはいっても、

そのカバーしてくれる範囲は無制限ではありません。

特に大きな障害や死亡事故になってしまった場合には、

その損害額は大きくなります。

 

会社に責任(故意や過失)がある場合、

「損害賠償」の請求を受けることがあからです。

 

このリスクの予防として民間保険に加入するのが

「労災上乗せ補償」です。

 

労災上乗せ補償は法定の給付でありませんから、

自社で導入している場合にはしっかり就業規則に記載しておく事項です。

 

ひらめきここでの注意点は次の3点です。

 

@労災上乗せ補償は、慰謝料などに充当するものであるので、

この補償を受けるにあたって、会社に対する全ての損害賠償権を放棄するものであること

 (精神的苦痛については別だ、等の主張をさせない)

 

A会社に対して全ての損害賠償権を放棄する旨の書面提出を義務とすること

 (あとで言った言わないのトラブルを回避)

 

B支給対象者を明確にしておくこと

 (例:民法上の相続人)