健康診断

第49条(健康診断)
1  従業員に対しては、採用の際及び毎年1回(深夜業その他特定有害業務に従事する者は6か月ごとに1回)、定期に健康診断を行う。
2  前項の健康診断の結果必要と認めるときは、労働時間の短縮、配置転換その他健康保持上必要な措置を命ずることがある。

 

チェックポイント

【健康診断は「受けさせる」のも義務、「受ける」のも義務!】

毎年行われる「健康診断」。

従業員の健康管理が最大の目的なのは言うまでもありません。

しかし、そのための「任意」の検査ではありません。

会社が従業員に健康診断を「受診させる」のは法律で定められた義務です。

(労働安全衛生法第66条1項)

そして、もうひとつ、従業員の側にも「受診する義務」が存在します。

(労働安全衛生法第66条5項)

 

義務は両方に課されています。

しかし、それを怠った時、「会社の方にだけ罰則があります」。

ここは重要なポイントです。

会社として、健康診断の仕組みを整備しておく必要があるわけです。

 

【健康診断の対象者】

一般的な健康診断として押さえておきたいのは次の3つです。

@雇入れ時健康診断(雇い入れの際)

A定期健康診断(定期に:1年以内ごとに1回)

B特定業務従事者(配置換えの際・定期に:6ヶ月以内ごとに1回)

 

@とAの対象者は「常時使用する労働者」です。

ひらめきこの「常時使用する労働者」の範囲がポイント。

パートタイム従業員も対象になる点は要注意です。

 ・期間の定めのない労働契約をしている者(正社員)

 ・1年以上使用されることが予定されている者

 ・パートタイム従業員で、1週間の所定労働時間が
  同種業務に従事する正社員の「4分の3以上」

 

Bについては深夜業・坑内労働等一定の有害業務に常時従事する者が対象です。

 

【健康診断を受診することを業務命令とする】

さきほどもふれましたが、

@従業員(受診対象者)には健康診断を受診させなくてはいけない

A従業員の側にも受診義務はあるが、会社と違って罰則はない

となれば、会社のルール、業務命令として健康診断は受診させなくてはいけません。

会社の方が「受けさせない」という場合はいうまでもありませんが、

怖いのはむしろ従業員の側が「受けたくない」という態度をとった場合です。

 

ひらめき就業規則等で

健康診断は、特別な理由がない限り、必ず受診するものとする」(業務命令)

としておくことで、

労働者の「受診拒否」についても明確に「ルール違反」とすることができます。

(注意しても聞かない場合、懲戒の対象とすることも可能になってきますね)

従わない場合には懲戒の対象とする、ということまで定めておくと万全。 

 

また、最近では

“自分のかかりつけの医院で健康診断を受診したが、

その結果を「個人情報だから」などの理由で提出しない”

・・・というトラブルも起こっています。

 

「個人情報」などといわれると面食らってしまいそうですが、

会社は受診させるだけでなく、その結果を「保存」しておく義務もあります

 

確かに個人の情報でありますが、会社は労働安全衛生法のルールの元、

この健康診断結果の管理をすることを認められているのです。

ですから、このような“提出拒否”をされた場合には

法律でこのようなルールがあることを従業員に説明し、

 @原則としては会社が行う健康診断を受診

 A特別な理由による個別受診の場合には、その診断結果を必ず提出

として、確実に診断結果を回収・保管しておきましょう。