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チェックポイント
【割増賃金計算の割増率】
割増賃金の支払いが必要な場合、
下記の割増率による計算をしなくてはなりません。
<原則>
①時間外労働(法定8時間を超える労働)→2割5分以上
②深夜労働(午後10時〜午前5時の労働)→2割5分以上
③休日労働(法定4週4日の休日の労働)→3割5分以上
<上記①〜③の重複>
④時間外労働&深夜労働 →5割以上
⑤休日労働&深夜労働 →6割以上
⑥休日労働&時間外労働 →3割5分以上
⑥を見て、
「あれ、“6割(2割5分+3割5分)以上”じゃないの?」
と思われた方もいるかもしれませんね。
休日労働はそもそも“それ自体が法定の枠を超えた労働”です。
ですから、「時間外」労働の問題は起こらないとされています。
よって、休日に(法定)8時間を超える労働をしても、
3割5分増の計算で問題ありません。
※深夜に渡った場合は⑤が適用になります。
【平成22年4月1日法改正】
平成22年4月1日の労働基準法改正で、
月60時間以上の時間外労働をさせた場合には
次のように取り扱うことが定められました。
なお、後にも記載しますが、
中小企業事業主には暫くの間この改正の適用されません。
① 使用者が、1か月に「60時間」を超えて時間外労働をさせた場合は、
その超えた時間の労働について、
通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で
計算した割増賃金を支払わなければなりません。
<改正前>
時間外労働――――――――――→ | 月60時間超―――――――→ |
一律で25%(月60時間を | 超える部分も25%) |
<改正後>
時間外労働――――――――――→ | 月60時間超―――――――→ |
月60時間までの部分…25% | 月60時間を超える部分…50% |
② 使用者が、労使協定により、
上記①の割増賃金を支払うべき労働者に対して、
改正法による引上げ分(25%から50%に引き上げた差の25%分)の
割増賃金の支払に代えて、
通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(年次有給休暇を除く)を
厚生労働省令が定めるところで与えるとし、
その労働者がその休暇を取得した場合は、
上記①の割増賃金を支払う必要はありません。
つまり、月60時間を超える時間外労働について、
「① 割増率のUP」 又は 「② 割増率UP分相当の休暇」
いずれかの対応をしなくてはならないということですね。
ただし、この「② 休暇」への代替ができるのは
月60時間超過分の改正法による引き上げ分25%についてだけであって、
労働者がこの休暇を取得した場合でも、
現行の25%の割増賃金の支払は必要です。
【中小企業の事業主についての暫定措置】
次のいずれかに該当する事業主(中小事業主)ついては、
当分の間、この改正規定は適用されません。
※中小事業主に該当するか否かは事業所単位ではなく会社単位で判断されます
業 種 | 資本金の額または出資の総額 | 常時使用する労働者の数 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
上記以外 | 3億円以下 | 300人以下 |
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神奈川県座間市の社会保険労務士、岡本豪です。前職は「スーパーの魚屋」!
約10年の間、日々お客様と向き合う接客の現場や部門マネージャーを経験。
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