育児休業・介護休業B(子の看護休暇)

チェックポイント

【子の看護休暇ってどんな休暇?】

特に男性には認知度が低い「子の看護休暇」。

就業規則においても「育児・介護休業規程」の中に

(就業規則本則の“特別休暇”の項目とは別の場所に)

記載されていることが多い、というせいかもしれません。

 

ひらめき「子の看護休暇」とは、

小学校就学前の子を養育するする労働者は申し出により、

一の年度において5労働日まで、

病気・けがをした子の世話をするための休暇を取る事が出来る

という制度です。

  

これは育児介護休業法で定められた休暇であり、

会社側の判断で「子の看護休暇を与えない」という類いではありません。

 

これに対して、

“結婚休暇”や“慶弔休暇”を代表とする「特別休暇」は、

これを法律上与える義務が会社にはありません。

 

だから「子の看護休暇」と「特別休暇」とは別の場所に記載されているんだ、

と考えると分かりやすいかもしれませんね。

 

 

【子の看護休暇を取得した日の賃金は?】

子の看護休暇を取得している日の賃金の扱いについては、

育児・介護休業法上、特に定めはありません

 

労働者が子の看護休暇を取得している日については、

労働者が労務を提供していないので、

事業主は賃金を支払う義務はありません。

逆に、就業規則等でこれを有給としても差し支えありません。

有給・無給のいずれかをしっかりルールとして決めて

就業規則に定めておきましょう。

 

ちなみに、中小企業では「無給」と定めているケースが多いですね。

 

※1日の途中から看護休暇を取得した場合

子の看護休暇の権利は1日分行使したことになりますが、

既に労務を提供した分については、賃金請求権も発生しているので、

この部分(実際に働いた時間)についての賃金は支払う必要があります。

 

 

【年次有給休暇との最大の違い】

「子の看護休暇」と「年次有給休暇」の最大の違いってなんだと思いますか?

 

会社で「子の看護休暇は無給」と定めている場合は

「有給か、無給か」

ということが“最大の違い”になるのかもしれませんが、

それ以外にもうひとつ大きな違いがあります。

 

それは

会社に時季変更権があるか、ないか

という点です。

 

年次有給休暇を取得しようとした場合、

会社でその日はどうしても出勤してもらわなければ困るという場合には

時季変更権を行使することができますよね。

それは(少し冷酷に感じるかもしれませんが)子供の体調とは関係ない。

そもそも、

年次有給休暇は本来「労働者本人のため」の休暇

だからです。

 

一方、育児・介護休業法で定められた「子の看護休暇」は

あくまでも「子のため」の休暇です

ひらめきですから 

「子の看護のために休暇を取得する」という権利を行使するのに、

会社の判断というものを差し込むことはできない

ということなんですね。

「ちょっと明日にしてくれる?」という話にはならない。

 

杓子定規にこの論理を振り回すのは

労働者にも会社にもとてもお勧めできるのものではありませんが、

やはりその違いを知っておくことは重要です。

 

 

【「一の年度」がいつからいつまでなのか決めておく】

「一の年度」の期間は会社で決めることができます。

きっちり決めて就業規則に定めておきましょう。

 

暦通りに1月1日から12月31日までとすることもできますが

一般的には「小学校の就学前」という区切りから、

<4月1日から翌年3月31日まで>

としている会社が多いです。

 

 

【最大で年間10日の取得が可能に!】

平成22630日の法改正において、

子の看護休暇の取得限度日数が変更になりました。

 

改正前は、小学校就学前の子が何人いても、

「労働者1人につき、年5労働日を限度」

とされていましたが、

改正後は

ひらめき「子が2人以上の労働者は、年10労働日を限度」

となります。

 

なお、対象の子が2人以上何人いても限度は10労働日なので、

3人=15労働日、4人=20労働日、・・・とはなりません。

勘違いしないように!