年次有給休暇@(付与方法と基準日)

(年次有給休暇)

第18条 (年次有給休暇)

  各年次ごとに所定労働日の8割以上出勤した従業員に対しては、次の表のとおり勤続年数に応じた日数の年次有給休暇を与える。 

 勤続年数

 6ヶ月

1年

6ヶ月

2年

6か月 

3年

6か月 

4年

6ヶ月

5年

6ヶ月

6年6ヶ月

以上

 付与日数

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

チェックポイント

【原則通りの付与方法は管理が煩雑!】

年次有給休暇の付与方法について、

法律で「最低限与えなくてはいけない」とされているルールが

このサンプル規程の内容です。

これよりも「遅いタイミング」や「少ない日数」での付与はできません。

 

よって、この方法で付与するのが1つのやり方です。

 

しかし、今は中途採用が増えてきていますので、

結果として入社日が各人によって異なるケースが増えています。

そうなると、従業員ごとに細かな管理(誰にいつ付与するのか)を毎年行わなくてはなりません。

従業員数が少ないうちはそれほど問題ないかもしれませんが、

人数が増えるにつれてこの管理は煩雑になってしまいます。

 

ひらめきそこで、入社日に関わらず「一定の日」に付与する方法があります。

よく利用されているのが「4月1日一斉付与」なので、

ここでは4月1日に一斉付与することを前提に一例をあげておきます。

 

入社日が異なる2人で比較しながらみていきましょう。

Aさん:平成22年7月1日入社

Bさん:平成22年12月1日入社

 

@入社後、最初(10日分)の付与日

入社時に付与することもできますが、直ぐに退職されてしまうと困るので、

ここでは原則通り「入社日から6カ月後」に付与するものとします。

 

Aさん:平成23年1月1日 に10日付与

Bさん:平成23年6月1日 に10日付与

初回については、4月1日ルールの例外としてあくまでも「入社6カ月後」とします。

 

A2回目(11日分)の付与

4月1日に付与するのが原則になりますので、

初回付与後直近の「4月1日」に2回目の付与をします。

Aさん:平成23年4月1日 に11日付与

Bさん:平成24年4月1日 に11日付与

 

B3回目(12日分)以降の付与

以降は毎年4月1日に同じように付与していくことになります。

Aさん:平成24年4月1日 に12日付与

Bさん:平成25年4月1日 に12日付与

 

 

【安易に“前倒し”の年次有給休暇付与をしてしまうと大変!】

サンプル規定の「2回目」の付与タイミングをもう一度見てください。

「勤続年数1年6カ月」になっていますよね。

 

では、

“入社時”に初回「10日」付与して、2回目を「入社1年6カ月」時

付与することはできるのでしょうか?

 

一見できそうに思うかもしれませんが、実はこれは「できません」

 

年休付与日を先述のように前倒しにすることはできますが、

一度前倒しにした場合には、以降もその日を「基準日」しなくてはなりません。

 

もう少し細かく言うと、「2回目の付与日」は

× 入社日から1年6カ月後

ではなく、

○  初回に付与した基準日から1年後

なんです。

 

原則ルールは初回付与日が「入社日から6カ月後(基準日)」だからこそ、

2回目付与が「入社1年6カ月後(基準日の1年後)」になる、ということなんですね。

 

ひらめきですから、本来の付与日以前になんとな〜く年次有給休暇を付与してしまうと、

その日が基準日になってしまい、

以降の付与日が全て前倒しになってしまいます

 

この「年次有給休暇」の付与方法については

ここで紹介した以外にもいくつかのやり方があります。

自社でどのような管理方法にするのか、をしっかり決めておきましょう。

 

また、そのルールを正確に就業規則に反映させておきましょう。

実際の管理方法と就業規則の内容が「違っている」ことがないように!